2024年1月20日、韓国政府はソウル政府庁舎で第22回国家テロ対策委員会を開催し、李在明大統領(当時は与党代表)が加徳島で襲撃された事件をテロ事件として公式に指定しました。これは2016年にテロ防止法が制定されて以来、政府レベルで初めてのテロ事件指定となります。委員会では、今後の国家的なテロ対策強化や、2026年に予定されている国内外の重要イベントに向けた安全対策についても議論されました。加徳島襲撃事件は、韓国の民主主義と国民の安全に対する重大な脅威として認識されています。
会議は金民錫(キム・ミンソク)国務総理が主宰し、テロ防止法第5条に基づき、関係機関の長20名が参加しました。合同行動調査チームには国家情報院、警察庁、消防庁、軍(防諜司令部)、国立科学捜査研究院が含まれています。調査の結果、犯人の行為はテロ防止法上のテロ要件を満たしていると判断され、法制処の法的検討を経て、国家テロ対策委員会で正式にテロ事件として承認されました。これにより、事件の真相究明や再発防止策の強化、選挙期間中の要人警護体制の見直しが進められることになりました。
金民錫国務総理は、テロ防止法制定10周年を迎え、これまでの関係機関の努力を評価するとともに、今後もK-民主主義と国民を守るためにテロ対策体制を全面的に見直し、補強していく方針を強調しました。また、2026年から2027年にかけて開催される国内外の主要イベント10件に対するテロ対策や、民間専門家を含む「民・官テロ対策業務革新TF」の設置計画も報告されました。特に、2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックやFIFAワールドカップなど、海外で開催される大規模イベントに対しても、関係省庁と連携した安全対策が進められます。
今後、韓国政府はテロ防止法や関連制度の総合的な点検と整備を進めるとともに、テロ情勢の変化に対応した業務革新や、国民と要人の安全確保に注力する方針です。特に、個人による「ローンウルフ型」テロやソフトターゲットへの攻撃リスクが高まる中、迅速な対応体制の構築が求められます。今回のテロ事件指定は、韓国のテロ対策政策における重要な転換点となり、今後の安全保障体制の強化に大きな影響を与えるとみられます。